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クラッチ・ワイヤー交換

(Clutch wire replacement)


15.8.23(土)(天候:晴れ)

8月21日(木)、長引いた梅雨後の「久しぶり」のベベル通勤、その帰宅時に悲劇は起こりました・・・職場の駐輪場で暖機中、始業点検を行い、クラッチの動作を確認すると・・・「ぷちっ」・・・所謂「ワイヤー切れ」です・・・

実は以前から、モト・メンテナンス誌で紹介されていた「プラグ・キャップ利用による、ワイヤー切れ対処具(プラグ・キャップ側面に空けた穴にワイヤーを通して、M3ボルトをねじ込むという仕組みです)」なるものを作ってベベルに車載していたのですが、まさかこれを使うときが来ようとは・・・側面の穴が小さかったためワイヤーを通すのに苦労しましたが、それさえ終われば外れた「タイコ」の代わりにレバーのホルダーに引っかければ完了です・・・おそるおそるレバーを動かしてみると、何とか動きますが、少し不安が残ります。
まぁ、他の手段を考えつかなかったので、そのまま出発しました・・・が、不安は見事に「的中」、1kmも走らない内に「プラグ・キャップに空けた穴」の部分が「ねじ切れ」、あからさまに「強度不足」の様相を呈していました(下左)・・・幸いにして、当該「対処具」はもう1セット持っていましたが・・・今度ねじ切れたら、洒落になりません・・・ここで発想の転換、「穴の部分にできるだけ力がかからない」方法を探り、これまた「幸いに」ベベルのタイコが「脱着可能」であることに目を付け、「対処具」をタイコの代わりにするのではなく、タイコを固定するために使うという方法で(下中)、何とか帰り着くことができました(まぁ、ノー・クラッチ・シフトを多用する羽目にはなりましたが・・・)。



明けて22日、ドゥカティ東京ウェストに「クラッチ・ワイヤー」の在庫を確認すると、「在庫有り」とのこと・・・しかも、まだドゥカティ社で「作っている」とか・・・23日にワイヤーを受け取りに行くと、確かに袋には「新生」ドゥカティ・ロゴが描かれています・・・30年も前のバイクの部品が「純正・新品」で出るというのは凄いですね(^^;・・・国産ではこうはいきません・・・ちなみにケーブルの値段は2040円でした。
入手したケーブルは78年式以降のスクエア・ケース用であり(袋にそう書いてあります)、「切れたケーブル」と比べてみると、入手したケーブルの方が10cm程度短く、またクラッチ・アーム側のラバーがありません・・・ついでにクラッチ・レバー側のラバーも形状が異なっています・・・まぁ、ケーブルのタイコのサイズ及び「取り付け方法」は同じなので、十分使用は可能です。

ワイヤーを交換するためには、当たり前ですが「ワイヤーを取り外さなければ」なりません・・・クラッチ・レバー側の「遊び調整スクリュー」を弛めれば、タイコがレバーから簡単に外れますから、後はタンクの隙間等から引っ張り出し、アーム側の固定ボルト(こちらも「遊び調整」・・・レバー側を弛めるだけでは足りなければ、こちらも弛めます)を外せば、ワイヤーは取り外せます。
取り外す方はいいんですが・・・ワイヤーを取り付ける際には、ある程度の「隙間」がないと、非常に苦労することになります。 実際には、ワイヤーが通っているのはステアリング・ヘッドとタンクの隙間ですから、要はこの間を通すことができればいいわけです・・・ということで、シートを外してタンクを前後に動かせるようにします(上右)・・・タンクの固定ボルトにカウル・ステーが共締めされてますが、ナットさえ弛めてしまえばタンクを動かすことは可能ですので、カウルを取り外す必要はありません。



タンクの前方を持ち上げて、タンクとステアリング・ヘッドの間に隙間ができたら、クラッチ・レバーにタイコを引っかけてその隙間にワイヤーを通します(上左)・・・当然ですが、新品のワイヤーには「グリス」など塗ってありませんから、事前にインジェクター等を使用してグリスアップしておく必要があります。 クラッチ・アーム側は、ヘキサゴン・スクリューになっており、これをクランク・ケース状の所定の位置にねじ込み、タイコをアームに引っかければ交換は完了となります(上中、右)・・・取り外すときと同様に、レバー及びアーム側両方で、遊びが最大になるようにしておくと、引っかけるのが楽です。

まぁ、機能面だけならこれで全く問題はないんですが・・・先述のように、今回購入したワイヤーと、以前から装着されているワイヤーの間には細かな違いがあります・・・しかも、長さを除いては「ラバー」だけの話のようですので、切れたワイヤーに付いているラバーを「移植しよう」と考えても、別に不思議はありませんね?(^^;
上中写真の左端にあるのが、切れたワイヤーに付いていたラバーです・・・これにより、クラッチ・アーム側のヘキサゴン・スクリューを保護しているようです・・・あまり役立っているとは思えませんが、むき出しよりはマシでしょう。 しかしこのラバーの口は少し狭く、新しいワイヤーに移植する際にはかなり苦労します・・・ちなみに私はエア・ブローで無理矢理装着しました。
下左写真は、レバー側のラバーです・・・こちらはラバーは付いているんですが、調整スクリューの形状にフィットしません。 まぁ、こちらは古いラバーを途中から「切って」、新しいラバーに被せればOKです・・・これで「入口・出口」とも、見た目は以前とほとんど変わらなくなりました。



上中が「新しいワイヤー」、右が「以前のワイヤー」です・・・見比べていただければお判りかと思いますが、ワイヤーの「出っ張り」が全く違います・・・長さは10cm程度しか違わないんですが、取り付けてみるとかなり長さが異なるように感じます・・・まぁ、機能上は同じものですから、その辺は気にしなければ全く問題はありません。
私はラバーの取り付け等々に時間がかかり、都合2時間程度かかってしまいましたが、単に交換するだけなら30分程度で完了する作業です。

後日談: 件の「対処具」は、強度に問題あり・・・ということなので、新しい「対処具」を作りました・・・古いワイヤーに付いていた「タイコ」に穴を空け、ネジを切ったものです・・・これはもともと「タイコ」ですので、「タイコの代わり」に使っても、よもや「ねじ切れる」ことはないでしょう(^^;
作った以上は早く使ってみたいというのが人情ですが・・・「これを使う事態」にはあまり陥りたくないというのが本音ですね(^^;






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