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キャブレター清掃

(Caburetor cleanup)


15.9.6(土)〜7(日)(天候:曇り)

去る8月24日(日)〜25日(月)、夏休みを利用してアイドリングがやや不調だったキャブレターの分解清掃を実施しました・・・清掃完了後、取り付けて走ってみると、これがまた不調の嵐・・・アフター・ファイアはバンバン出るわ、プラグは濡れているわ・・・一見したところ、かなり混合気が濃過ぎという感じです・・・分解する前は、アイドリングがやや安定していなかった他は問題なかったわけですから、所謂「弄り壊した」というところですね・・・笑うしかありません・・・
考えられる状況は、清掃により「詰まっていた燃料経路が開放された」か「空気の通路が詰まった」かのどちらかにより、混合気が濃くなってしまったというところでしょうか?・・・まぁ前述のように、分解以前は問題はなかったのですから、大方「詰まった方」でしょう・・・となると、再度の分解清掃が必要です・・・まぁ、どうやっても、これ以上悪くなることはないでしょうから(笑)、気楽にやってみましょう。

まずは、キャブ回りの「付属品」を取り外します・・・フィルター(又はファンネル)と燃料ホースを外します(下左)。 フロント・バンクは問題ないのですが、リア・バンクはクリアランスが狭いため、フィルターを外さないとキャブを取り外すことができません。
次にキャブ・トップ・カバーを外します(下中)・・・ボルト2本で留まっているだけですが、これを外すとピストン・バルブ及びニードル・ジェットと「ご対面」となります(下右)。 ピストン・スプリングを縮め、ニードル・ジェットを取り外すとともに、スロットル・ワイヤーのタイコを外せばピストンが取り外せます。



ここまで終われば、他にキャブ本体にくっついているものはありません・・・キャブの取り付けボルトを弛めて、少し揺すりながら引っ張ると、キャブが取れます(下左)・・・ちなみに、フロート・カップの中には当然ガソリンが入っていますので、キャブを横にしたりするとオーバーフローのドレンからガソリンがこぼれます・・・これを逆手に取ると、フロート・カップを外さなくてもガソリンが抜けます。 キャブを逆さまにしてガソリンを抜いた後、フロート・カップを外す(下中)と「無駄」が少ないです(笑)。
キャブ清掃は、漬け置き洗い等をすると思ったより時間がかかります・・・ゴミ等の侵入を防ぐため、マニホールドにウェスを詰め込みます(下右)。



さてさて、単体になったキャブですが、外せるものは全て外します(下左)・・・マイナス・ドライバー1本で、ほとんどの部品を外すことができます。 ジェットが入っている穴の奥等には、Oリングやパッキン等が入っている場合がありますので、それらも注意して取り外します・・・また、フロート・シャフトは低圧入になってますので、プライヤーでつかんで引き抜けば外れます。



外した部品は、パッキン類を除いて洗油(灯油)に漬け込んでみました(上中)・・・前後キャブの部品が混じらないよう、一応、分けて漬け込んでいますが・・・実はうちのベベルは前後とも、ジェット類の番手は何故か全く同じでした(本来、メイン・ジェットで3番程度異なります)。
以前、分解したときは各部品をガソリンで洗ったのですが、かなり真っ黒になりました・・・今回はそれほど間を置いていないので、あまり汚れることはなかろうと思っていたのですが・・・予想に反して結構汚れていました。 2時間ほど灯油に漬け込んだ後、縦ブラシや歯ブラシ等を使って、各部品を綺麗にします・・・特にジェット類や穴は集中的に洗います(上右)。
洗い終わった部品については、脱脂のため中性洗剤で灯油を洗い流します(下左)・・・こちらも30分程度漬け込んでからブラシで洗い、最終的には水で洗剤を洗い流します・・・流し終わった部品は引き上げて、新聞紙等の上で十分に乾燥させる必要があります(下中)。 約1時間、天日干しで乾燥させ、ジェットやキャブ本体の穴という穴を、しつこくエア・ブローして「ほこり及び水分」等が残らないようにします・・・これは本当にしつこくやらないと、後々トラブルを引き起こしますので、確実に行う必要があります(下右)。



各部品が十分に乾燥したら、キャブを「取り付けられる状態」まで組み立てます(下左、中、右)・・・特に迷うところはないと思いますが、ジェット類の奥にパッキン等が入るところがありますので、それを忘れないように・・・なお、フロート・バルブの奥及び加速ポンプの根元にパッキンが、ミクスチャー及びアイドル・スクリュー並びに加速ポンプの先にOリングがあります。
ちなみにミクスチャー・スクリューは1回転戻し、アイドル・スクリューは4回転戻し辺りが適切です。



キャブを組み立てて、本体とトップ・カバー、ピストン・バルブ及びジェット・ニードルの4つにまとまったら、取り付け作業開始です(下左)・・・取り外しの逆手順ですので、問題はないですね(笑)。
キャブの取り付けが終了したら、フィルターを付ける前に「スロットル・ワイヤーの遊び及び同調」を調整します・・・まず、基準のキャブ(この場合はフロントですが、リアの方が楽です)のアジャスターを調整し、スロットル・ワイヤーの遊びが1mmになるようにします(下中)・・・スロットルを少し回したら動き出す程度です。
遊びの調整が終了したら、いよいよ同調調整に入ります・・・本来、バキューム・ゲージが必要な作業ですが、概ね程度でしたら目視でも可能です。 フロントは遊び調整済みですので、触るのはリアのみです・・・やり方は、リアのピストン・バルブに指を当て、フロントは目で見ながら「バルブの開きだし」が同じになるようにアジャスターを調整します(下右)・・・が、キャブを車載した状態で、リアのアジャスターを回すのはかなり面倒です(これが「リアが楽」と言った理由です)。 開きだしが同じになれば、一応の同調調整は完了です。



同調調整が終了したら、エンジンを始動して暖機します・・・バキューム・ゲージを使う場合、ここで同調を完全に調整しますが・・・あいにく私は持っていません・・・まぁとりあえず、問題はなさそうです。
暖機が終了したら、アイドル・スクリューを回して少し高めの回転数で安定するようにします・・・それからミクスチャー・スクリューを前後それぞれ「回転が最も高くなるポジション」に調整します(この調整は少しシビアです)・・・この調整が終了したら、アイドル・スクリューを再度回して、所望の回転数になるようアイドリングを調整します・・・ここまでで調整等に問題がなければ、作業は完了です・・・後は実走して確認する必要がありますが、ジェット類を変更したわけではありませんので、「変なこと」さえしていなければ基本的には問題はないはずです。

後日談1: キャブの取り付け後、エンジンを始動すると・・・相変わらずアフター・ファイアがバンバン出ています・・・これは変ですね・・・そこで思い出したのが、1ヶ月ほど前、点火タイミングを変更したということです・・・点火タイミングが思いっきり狂ってると、このような症状が出ることはずっと以前に体験済みなんですが・・・この間まで何ともなかったのに?・・・そう考えつつ、まぁ一応、タイミングを少し遅らせる方向に振りました。
結果・・・まだアフター・ファイアは出ているものの、あからさまに調整前よりも少なくなっています・・・更に遅らせる方向に調整をし、ようやくアフター・ファイアは止まりました。
ここから考えられることは・・・「どこかのジェットが詰まりかけていたが、その状態でバランスするよう点火タイミングを変更 → 清掃したことによりジェットの詰まりが解消 → 点火が早過ぎとなり、圧縮不足により不完全燃焼」という図式です・・・もし、この図式であれば「今回の分解清掃は不要だった」ということになるんですが・・・まぁ、先日開けてないところも綺麗になったのでヨシとしましょう(笑)。

後日談2: 9月8日(月)、ベベル通勤による実走確認を行いました・・・アフター・ファイアこそないものの、エンジンの「ぼこつき」が解消されていません。
プラグを外して見ると、リア・バンクは問題なさそうですが、フロント・バンクが思いっきり「濡れて」いました・・・どうやら、片肺になっていたようです。
ポイント・カバーを開けて確認してみると・・・フロント・バンク側のポイントの固定ネジが緩んでいました・・・ここしばらくのアフター・ファイアの衝撃により、もともと弱めに締めていたネジが緩んだものと推測されます・・・ブレーカーが閉じたままであれば、点火せずに片肺になるのは当たり前ですね・・・ギャップを調整し、固定ネジを締め付け直して完了です。
さてさて、エンジンを始動すると・・・今度はまたもやアフター・ファイアが復活してます?・・・もう「ええかげんにせえよ!」という感じですね(笑)・・・片肺になっていたことによるガスが「フロント・バンクのマフラー内」に溜まり、そのせいかとも思ったのですが、それにしてはいつまで経っても解消しないし、よくよく見ると前後両方ともアフター・ファイアを起こしています・・・ここで考えた図式は「ポイントが緩んで(ギャップが足りず)不調になっていたのを無理矢理点火タイミングで調整していた」ということです・・・従って、このアフター・ファイアは「点火タイミングが遅すぎることによるもの」である疑いがあります。
一応、点火タイミングを早め、タイミングを変更する以前の位置に戻しました・・・この結果は後日談3にて。

後日談3: 点火タイミングを変更して確認してみました・・・結果としては「あまり変化なし」です・・・タイミングを変更すると、最初だけは調子良さそうになるんですが、高回転まで回すと、それからアフター・ファイアが頻発してます。
どうしたもんでしょうね?・・・ということで、友人のバイク屋に相談すると「セッティングを崩していないのなら、とりあえずプラグ換えてみてからやね」とのこと・・・まぁ至極「もっとも」です(帰宅途中に入手できていれば、後日談2の時に交換する予定でしたし・・・)・・・少し遠回りしてプラグを買って、状況を確認してみましょう。

後日談4: 9月13日(土)、プラグ交換して点火状況を確認してみました・・・すると「リア」側のスパークが飛んでいません・・・コイルを確認したりしていたんですが、ふと思い立ってポイント・コンデンサーを前後入れ替えてみると・・・今度は「フロント」が飛んでいませんでした。
どうやらコンデンサーが壊れているようです・・・ひょっとして「コレ」が原因??・・・交換についてはこちらをご参照下さい。

後日談5: さてさて結局のところ、キャブ清掃に端を発する不具合は、基本的に点火系に問題があったと推測されます・・・が、セッティング側に問題があると判断してしまいこの間キャブ・セッティングを弄くり回したことにより、結果として原因究明が困難になってしまいました・・・反省材料です。
この対処のため、点火系をダイナのセミ・トランジスタに置き換えたり、コイルを変更したりしてます。
弄くり回したキャブ側は、油面調整の際にフロートの爪(フロート・バルブを押さえている「アレ」です)を折ってしまい、急遽Bevel-ClubのHiroさんにフロートを送ってもらいましたが、ティクラー用とチョーク用のフロートって違うんですね(知りませんでした)(^^;・・・幅や軸径等は同じなんですが、フロート・バルブの爪とフロート自体がなす角度が異なっており、結果としてチョーク用のフロートをそのまま使用すると、油面が「高すぎる(=濃い)」方向になります。 しばらくこのことに気付かず、ジェット類の変更で何とかセッティングを出そうとしましたが、結局どれも満足に行かず、最初に不具合が発生したときから実に「1年以上!」に渡ってキャブの不調を抱えることになってしまいました(言い訳ですが、爪が折れたことにより角度が把握できなかったことも原因の一つです)。
平成16年9月11日(土)、とりあえず現物合わせでフロートの角度を同じにし、油面を調整してみました・・・明けて9月12日(日)、実走して確認してみると、それまであからさまだった不調が「嘘のように」収まってます・・・多少、低中速域に不満がありますが、これはこれまでの不調に比べれば実に「微々たるもの」です。
まぁこれまでも「治った」と思ったら「すぐ再発」ということが多々ありましたから油断は禁物ですが、おそらくは「復活!」と言えるんじゃないかと思います・・・まぁしばらく監視してみましょう(笑)。






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