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エンジン不調総括

(Summary of engine trouble)


2003年8月の「キャブレター清掃」に端を発した、我がベベルのエンジン不調ですが、1年以上を経た2004年12月末に「一応」の安定を得て「復活!!」としました(笑)・・・あぁ、長かった・・・
復活がここまで長引いた理由は色々ありますが、当初の不具合原因推定に誤りがあったというのが最大の理由でしょう・・・キャブレターを清掃した直後に不具合が発生したため、当然ながら私は「これ」が直接の原因だと判断しましたが、実際にはタイミング悪く「点火系」トラブルが発生したためであり、キャブレター清掃は無関係だったようです。
この推定ミスが、結果として別のトラブルを呼び込んでしまったため、結局1年以上に渡って不調を抱え込むこととなってしまいました・・・まぁこの「おかげ(と言っては何ですが・・・)」で「メンテナンス」の項目も増えましたし(笑)、何より自分自身のトラブル・シュートに関する経験値が増えたことは大きな収穫でした。

・・・というわけで、復活に至るまでに発生したエンジン不調及びその対策等について総括してみたいと思います。

1 発端!
ア 状況
2003年8月末、アイドリングがやや不調だったためキャブレター清掃を実施、その後、アフター・ファイアが頻発するようになった。 9月初に再度キャブレター清掃を実施したが、症状は改善せず。

イ 推定原因
コンタクト・ブレーカーの緩み又はコンデンサーの破損と思われる。 ただし、当初はキャブ清掃によるセッティングの狂い又は点火タイミングのずれによるものと推定していた。

ウ 処置
油面調整及び点火タイミング変更を行う。 当然ながら「推定原因」と異なる箇所であるため、アフター・ファイアは改善されるも、ぼこつき等は改善されず。
2 点火系?
ア 状況
2003年9月中旬、リア・バンクのプラグにスパークが飛んでいないことを確認した。 コンデンサーを前後入れ替えると、症状がフロント・バンクに移行した。

イ 推定原因
コンデンサーの破損のため。 コンデンサー破損の理由は不明であるが、ポイント清掃実施時に「舐めた」ポイント・ベースのネジ穴が、運用中に再度「バカネジ」になったため、ポイントがクローズしたまま何度も通電したことが原因ではないかと思われる。

ウ 処置
コンデンサー交換を行う。 コンデンサー交換後、点火状況が安定しなかったため、ポイント周りの配線を引き直し、9月末に「一応」症状は安定した。 なお、ポイント清掃時に「プラグ・キャップ埋め込み」という「荒技」で対処した「バカネジ」は、この時点で「溶接による穴埋め+ネジ切り直し」という「正しい」修理を行った。
3 弄り壊し(その1)・・・
ア 状況
とりあえず「症状の安定した」ベベルのセッティングを出すべく、キャブの分解調整を繰り返していた2003年10月中旬、油面調整の際にフロートの「爪」を折損してしまった。

イ 推定原因
フロート「爪」の金属疲労のため。 ティクラー式デロルトのフロートは、樹脂製のフロート軸に爪が溶着しているだけであり、爪を支えている金属部分は非常に幅が狭かったところに、何度も曲げを加えたためと考えられる。

ウ 処置
フロートの交換を行った。 交換したフロートはBevel ClubのHiroさんから頂いた「チョーク式デロルト」用のものである。 交換後、アフター・ファイアが再発した。
4 弄り壊し(その2)・・・
ア 状況
アフター・ファイア再発のため、キャブ調整及びプラグ脱着を繰り返していたが、2003年10月中旬、リア・バンクのプラグ・ホールのネジ山を舐めてしまった。

イ 推定原因
プラグのねじ込み要領不良のため。 特にラウンド・ケースの「鋳物」はあまり質がよくないため、何度か過大な力が加わるうちにねじ切れたものと推測される。

ウ 処置
プラグ・ホール修正を行う。 なお、2004年8月末までの間に、処置したリコイル等が抜けるトラブルが4回再発したが、これは基本的にバイク屋及び内燃機屋の対応不良によるものである。
5 またもや点火系!
ア 状況
アフター・ファイア及びぼこつきの症状が改善されないまま、2003年12月中旬にまたもやリア・バンクのプラグにスパークが飛んでいないことを確認した。 コンデンサーを前後入れ替えると、症状がフロント・バンクに移行した。

イ 推定原因
コンデンサーの破損のため。 今回もコンデンサー破損の原因は不明であるが、ポイントのスプリングが「曲がって」いたので、これによりポイントがクローズしたままになっていたためではないかと思われる。

ウ 処置
コンデンサー破損の原因が不明であるため、根元的な対策としてダイナSキット取り付けによるセミ・トランジスタ化を行った。 以降、点火系トラブルは(プラグ被りを除いて)発生していない。 なお、ダイナS適用により消費電力が増大したため、各種節電計画と称してイグニッション・コイルの消費電力を下げる方向でバッテリー充電電力の確保を行った。
6 油面調整・・・
ア 状況
とりあえず点火系の不具合はほぼ解消されたが、ぼこつき等の症状は解消されないため、キャブ・セッティングで調子を出そうとしていた際、2004年9月中旬に「ティクラー式」フロートと「チョーク式」フロートでは、フロート・アームの角度がかなり異なっていることに気付いた。

イ 推定原因
チョーク式フロートのアーム角度はティクラー式よりも浅く、結果として油面が同じでもフロート・バルブの動作角が異なっていたため。 従って、フロートの「爪」だけを微調整しても、フロート・バルブの動作がティクラー式と同じにはならず、相対的に「濃すぎる」方向になっていたものと思われる。

ウ 処置
チョーク式のフロートは、アーム、軸及び爪が一体構造の金属製であり、ティクラー式のものに合わせてフロートの位置、アーム及び爪の角度を曲げ加工により変更し、その後、油面調整を行った。 これにより、不調の症状はほぼ一掃された。
7 セッティング!
ア 状況
不調の症状はほぼ解消したが、中高回転域でやや回転が「重い」感じであった。 とりあえず「このまま」でも大きな問題はないが、せっかくだからセッティングで調子を出すことにした。

イ 推定原因
デロルトの場合、通常のキャブ以上に各ジェットのセッティングが密接に関連している。 従って、スローを変更しても高回転域まで影響が出るし、またメインを変更すると低回転域にも影響が出るが、この整合が少し狂っているものと考えられる。

ウ 処置
実走及びプラグを確認したところでは、低回転域が「やや濃い」、中回転域は「良好」、高回転域が「やや薄」という雰囲気であった。 油面は始動性に影響があるため、やや高め(17.5mm)に設定した。 その後、メインを「152→155」へアップし、スローを「60→56」へダウンした。 その他は変更なし(ただし、加速ポンプは非作動状態)。 最終的に2004年12月中旬、気温15度程度で実走確認したところ、特に問題はなく、「これ以上」を求めるなら「キャブを新品に交換すべき」と判断、この時点を持って「復活!」とした。

後日談: というわけで、1年以上に渡った不調もようやく(おそらく)終わりを告げました(笑)。
「プラグ・ホールのねじ切れ」等、付随的なトラブルに大半を費やしていますが、改めて見ると所々に「判断ミス」があります・・・これらがなければ、付随的なトラブルもひょっとすると発生しなかったかも知れません。
「先入観なく、状況を総合的に判断する」というのがやはり基本ですね・・・大変勉強になりました(笑)。






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