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キー・シリンダー及びポイント清掃

(Key cylinder and Points cleanup)


15.7.12(土)(天候:曇り)

梅雨時のため、しばらくベベルに乗ってなかったんですが、約2週間振りに雨が降らなかったため、実に久しぶりにベベル通勤を行いました。 出発前からキック3発という、我がベベルにしては「不調」の様相を呈してましたが・・・帰宅時、家まであと5kmといったところでいきなりエンジン・ストール・・・この症状は、「第1回絶版旧車の世界オフ会ツーリング」のときの「八王子立ち往生事件(笑)」とよく似ています・・・ということで、同じ原因だろうと考え、キー・シリンダーをいじくり回しているうちに復活、何とか家まで帰り着きました。
「件の事件」以降、よくよく考えるとキー・シリンダーを開けたことがありませんでしたので、かなり汚れていることが推測されます・・・というわけで、キー・シリンダーを分解して、清掃を実施しました。


ご承知の通り、この時代のベベルのキー・シリンダーは、車体左側のタンクとシートの間のブラケットに位置しています。 すぐ隣にレギュレータがあり、手が入りづらいため、とりあえずレギュレータを外します(上左)。
あまり「はっきり」とは書きたくないんですが・・・このキー・シリンダーは非常に「おおらかな」造りで、結構簡単に取り外しができます・・・キー・シリンダー裏の配線を外し、シリンダーの「ふた」を外せば、これでキー・シリンダーの取り外しは完了です(上中)。
キー・シリンダー単体になった後、シリンダーから「裏蓋」を押さえている3つの爪を起こすと、キー・シリンダー自体の分解も完了です・・・思った通り、結構「緑青」が葺いてますね、これで導通がいいわけがありません(上右)。

とりあえず、緑青をワイヤー・ブラシで落とし、端子を磨き込んで「錆止め」のためのグリースを薄く塗ります・・・ちなみに下左の写真が、キー・シリンダー内部パーツの全てです。 ここで気付くことは、「接点が3つある」ということですね・・・このスイッチは、オン/オフの2点式なんですが、キー・シリンダー裏には4つの端子があり、このうちの3つがスイッチにより導通されます・・・しかし、スイッチに接続される配線は2本・・・従って、導通のよりよい端子×2に配線を接続するのが基本となります。


さてさて、キー・シリンダーを組み立てて、導通確認・・・上中の写真では、ちゃんと導通してますが・・・実は何度か確認すると、導通したりしなかったりという症状がありました・・・原因は簡単、上左の写真に見える、スイッチの接点が「痩せて」接触不良を起こしているということです・・・根本的な解決としては、接点を盛り上げるのが一番ですが、私はスイッチを押さえているスプリングのテンションを上げて解消しました・・・きっとそのうち、スプリングがへたってきた時点で同種症状が出るんだろうなぁ・・・まぁ、それはそのとき考えましょう(笑)。

キー・シリンダーの動作確認を終え、ふと、ヒューズ・ボックスからキー・シリンダーに入る配線の長さが短く、かつ細いことが気になりました(上右)。 配線の基本は「短く・太く」ですが・・・このまま配線を繋ぐと、結構「張って」しまいまして、別の問題を生起させる可能性があります・・・まぁ、せっかくの機会ですから、こちらも作り直しておきましょう。


上左の写真において、上が取り外した配線、下が新たに作り直す配線です・・・当初の配線はかなり細かったのですが、新しい配線の径は2倍以上あります。
配線にギボシ端子を取り付け、ハンダで固定(上中)・・・ただ、一般的な「オス」端子では、キー・シリンダー裏のメスと合いません(ゆるゆる)ので、通常の「メス」端子を加工して、サイズが合うようにしています。
作業終了後、配線を取り付けると(上右)・・・少し余裕ができました、まぁこんなものでしょう(笑)。

その後、キー・シリンダーを元の位置に組み付け、配線を繋いでレギュレータを元に戻せば完了です・・・途中、配線加工等をやってますが、全て合わせても1時間程度の作業でした。

エンジン・ストールの方は、ここまでの作業で問題ないと思われますが・・・エンジン不調の方は、正直な話、原因が特定できていません・・・この手のバイクの不調といえば、「1にポイント、2にレギュレータ、3〜4がなくて、5にキャブレター」というくらいのものですから(笑)、とりあえずポイントも清掃してみましょう・・・実はこちらも1年くらい開けた覚えがありません(反省)。


ラウンド・ケースはポイント点火で、前後シリンダーの間、スクエア・ケースではオイル・フィルターがある位置にポイントがあります(上左)・・・ここも作業をするためにはキャブレターが邪魔ですので(できないことはありませんが)、とりあえずキャブを外して、ゴミ侵入防止のため、マニホールドにウェスを被せます。
ポイント・ハウジングのカバーを外し、ポイントを取り外します(上中)・・・というところで、問題発生・・・片方のポイントに繋がる配線の末端が、少し切れかかってました。 一旦、配線を切り取って、ハンダで固定し直します・・・車体にぶら下がったままでの作業で、結構難易度が高いですが、何とか接続し直すことができました・・・その後、ポイントのコンタクト面を点検すると(上右)・・・やはり接点は結構「荒れて」ました。


上左写真のように、接点に「紙ヤスリ」を挟み、摺り合わせてコンタクト面を整えます(上左)・・・接点の残りが少なくなれば、ポイント交換が必要になりますが、今回はまだ大丈夫です。
両方(2気筒ですから当然、ポイントは2つあります)の接点を整えた後、ポイント・ギャップを調整しながら、元の位置に組み付けます・・・ちなみに、ポイントには油分は厳禁です。 ポイント・ギャップは0.4mmですので、接点の間に0.4mmのシックネス・ゲージを挟み、ポイント・カムが「上がっている」状態で、カムに押しつけながらポイントを固定します(上右)・・・固定がいい加減だと、接点のギャップが狂いますので、正確な作業を・・・当然、組み付けた後は、キックを手で動かして、コンタクトの開閉状況及びギャップを確認します。
調整が終了したら、ポイント・カバーを元通りに装着し、キャブを取り付ければ完了です・・・もし、コンタクト面の平坦化及びギャップ調整のみであれば、30分もあれば十分な作業です。

後日談1: 上に「もし」と書いている以上、何かあったのは確実ですね(笑)・・・実は、奥のポイントを取り付けるとき、ポイントを固定するキャップ・ボルトのネジ穴が「舐めかかって」ました・・・一旦、ポイント・ベースを取り外し、タップでさらってから組み直したんですが、その甲斐なく「バカネジ」に・・・
しょうがないので、再度ポイント・ベースを外し、穴をハンダで埋めてネジを切り直そうとしたんですが失敗(弱すぎ・・・本来、溶接で埋めるべきところですが、生憎私は溶接機を持ってませんし、当然「腕」もありません・・・)・・・ということで、ネジ穴の径を1mm拡大し、新たにタップを切り直して、オーバー・サイズのボルトを加工して取り付けました・・・所謂「力業」です(笑)。
実際、笑い事じゃありませんね・・・当面はこれで大丈夫だと思いますが、いずれはポイント・ベース自体を交換するか、いっそのこと「フルトラ・キット」を組み込みこむかの処置が必須です・・・なお、この一連の加工のため、キー・シリンダーの清掃から始まった今回の作業は、都合6時間に及びました・・・

後日談2: 15.7.19(土)、ポイント・ベースの修理を行いました・・・「埋めて掘り直す」か「打ち込んで合わせる」か考えた結果、後者を採用することにし、ポイント・ベースの穴を拡大した後、「プラグ・キャップ(プラグの頭に付いてる奴ですね・・・幸い、このネジのサイズがM3で、ポイントの固定ネジと同じでした)」をリューターで削り、バイスでポイント・ベースの穴に圧入するという、またもや「力業」に出ました。
こんな作業を「参考」にする人がいるとは思えませんが(笑)、圧入後、グラインダー及びリューターで出っ張りを削り取る際、結構な振動及び高温に晒されたにも関わらず、抜け落ちることなく固定されていることから考えると、恒久的再生法として結構「使える」手段かも知れません。






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