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ベベル以前

(Pre-Bevel)

偉そうに「ベベル云々」と語ってはいるが、実は私は大型免許歴もそれほど長くなく、これまでに乗り継いだバイクも人に比べると少ないと思う。
「750SS所有始末記」で書いたように、もともとドゥカティに乗りたくて限定解除したようなものだが、そのきっかけも「たまたま」用品を買いに行った近所のバイク屋にドカが置いてあった(しかも「パゾ」)ことから興味を持ったという、実に他愛ないものであるが・・・まさかここまでのめり込むとは当に「お釈迦様でも・・・」である。

話は戻るが、実際に現在のベベルにたどり着くまで、大型バイクは2台しか乗り継いでなく(これも所有始末記に書いたとおり)、そのおかげで「大量の愛車履歴」などというものを作らなくて済むのは、不幸中の幸いと言うべきか(笑)。 ここでは「ベベル以前」と称して、世話になったこれらのバイクについて書いてみようと思う。

まず、大型免許を取得して、最初に買ったバイクが「91年式ドゥカティ900SS」である。
前述のバイク屋でドカの話をすると、それなら・・・ということで紹介してもらったのが、そこからさほど遠くないところにあった外車専門店であった。 親子でやっていたそのショップは、若い方のメカニックがドカ好き(ベベルの900SSとモンジュイ所有)ということもあり、ドカを探していることを告げると、かなり親身に相談に乗ってくれた。
当時、ドカ本等で仕入れた情報では、空油冷SSは1年待ち、水冷8バルブは何時になるか判らない・・・という状況であり、まぁ「すぐに乗るなら中古車かな?」と思っていた・・・ショップに聞いてみても状況は同じであったが、在庫として中古の「ラグナセカ」及び年式落ちの「91年式900SS」を持っていると言う。 とりあえず両方とも現物を確認させてもらったが、年式落ちの900SSはその当時の価格改定以前のモデルであり、金額的にも価格改定以降のモデルより20万円前後安く、しかも「評価の高いモデル」である・・・今の私が同じ状況に立てば、迷わず「ラグナセカ」を選ぶところであろうが、当時「ドカ初心者」の私にとって、ラグナセカはとても扱いきれるとは思えず、「1年待ち」の900SSが「即納!」とあっては、ほとんど迷うことなくこちらを選んだわけである。
初の大型バイクが「外車」ということで、幾分かの不安はあったが、思ったよりトラブルもなく、また乗りやすい特性には満足していた。 約1年ほどノーマルで乗っていたが、ある日、一時停止不履行の車に側面衝突され(ベベルでもあったなぁ・・・)、大破して以来、所謂「事故カスタム」が進行することになった・・・ほとんど保険金で済んだので、あまり懐は痛まなかったが(笑)。 事故修理中、マルケジーニのマグネシウム・ホイールに換え、アエラの削り出しステップに換え、テルミニョーニのカーボン・スリップオンに換え、前後フェンダー及びクラッチ、タイミング・カバーをカーボン製に換え、シングル・シートに換え・・・etc・・・修理後、戻ってきた900SSは、バネ下加重が軽くなっていたことと相まって、ますます乗りやすく、おもしろくなっていた。
結局、この900SSには3年少し世話になり、ちょい乗りからロング・ツーリングまで色んな場面で活躍した・・・特に九州への帰省ツーリングや、北海道ツーリング等は忘れることのできない楽しい想い出である。 おそらく、台風で「横倒し」にさえならなければ、まだ手元にあったんだろうなぁ・・・と思う。

さてさて、話は少し戻って・・・900SSを買ってから2年目のこと、近所で「バイク盗」が多くなってきたという情報を聞きつけ、ロック2つくらいでは心許なく、アラームを付けようか?と考えて、今まで行ったことのなかった近所のバイク屋に行ってみた・・・かなり小さいショップだったので、これまで前を通りかかることはあっても中に入ったことはなかった。
ドカで乗り付けて中に入ると、妙に人懐っこいメカニックが応対に出てきて、アラーム等は扱ってないので南海部品等の用品店に行ってみてはどうか?とのアドバイスを受ける・・・「僕は大きいバイクが好きなんだよね」と言うメカニック、よくよく聞けばそこの社長で、前言通りショップ内には「大型バイク」しか置いてない。 しかもその「大型バイク」も、正直「この小さいショップ(失礼)に?」と思えるほど、CB1100R、KZ1000やZ1等々マニアックな品揃えである・・・なかなか居心地がよさそうである。 ふと見ると、それらのバイクに混じって1台のバイクが目に止まった・・・これが後に「増車」することになった「ビモータYB−8フラノ」であった。 聞くと、委託販売車両とのこと・・・フラノと言えば、ビモータでもトップ・クラスのパワー・ウェイト・レシオを誇るバイクである・・・一度は乗ってみたいものだ・・・
帰り際、「また遊びに来てね、ウチは大型バイク大歓迎です♪」という社長の声に見送られ、ショップを後にした・・・が、その言葉通り、3日後には再び今度は遊びに行ってみた。 開口一番「フラノはどうですか?」と聞く社長・・・当時、その他の借金は全くなかったので、買おうと思えば買える状況である・・・全くいいタイミングである(笑)。 とりあえず、お茶を濁して帰り、金の算段を考える・・・何とかなりそうである・・・更に1週間後の3回目、金の算段を終え、既に買う気でショップに向かう・・・世間ではこれを「衝動買い」と言うらしい。
納車されたフラノは、またドカとは違った乗り味であった。 おそらく「走る、曲がる、止まる」の機能がこれほど高次元にバランスしたバイクというのは、ビモータの他にはないだろう。 パルシブなトルクで走るドカのエンジンとは異なり、エンジン出力で走る特性はまるで「モーター」のようであったが、コーナーリングはドカとは別の意味でおもしろかった・・・特に標準で付いている前後オーリンズは、ライダーの腕が上がったかのような錯覚を起こさせるものである。
フラノは「900SS受難の直前」、ワン・ウェイ・クラッチにトラブルが発生し、バイク屋に入院中だったため、この難を避けることができた・・・結局、フラノの修理代+女房のルネッサに加えて、フラノのブレーキ及びクラッチ・マスター・シリンダーをブレンボ製に交換(標準ではFZR1000のものが付いている)することで、900SSの下取りとすることで社長との話が付いた・・・これ以降、大型バイクはフラノのみとなった(余談ではあるが、この社長とは現在も友達付き合いさせてもらってる)。
結局、フラノとの付き合いは2年少しとなり、この間、九州帰省ツーリング等も経験したが、ベベル購入に当たっての資金捻出のためと、ベベルと思いっきり付き合いたいとの想いから、オークションで売却することとなった・・・購入してくれた方は神奈川の方であったが、多分大事にしてくれてるだろう・・・と思いたい。

現在のベベルは、手も掛かるし色々大変なこともあるが、大変満足している・・・が、ふと、これら昔乗っていたバイクを思い出すことがある。
今も現役で、オーナーに可愛がってもらって、思いっきり走っていることを祈りたい
(ちなみに900SSは、現在はバイク屋を通じて知り合った友人が所有しており、少し前に貸してもらったことがある・・・懐かしかった)。






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